超伝導って何だろう?
このページでは我々の研究室のキーワードである
「超伝導」と「NMR」について説明します。
これを見て我々の研究に興味を持っていただければ幸いです。
「超伝導とは…」みなさん、超伝導と聞いて、何を連想されるでしょうか?

多くの方が、「浮く!」とか、「リニアモーターカー!」(最近あまり話題にならなくなりましたが・・・) などと答えられるのではないかと思います。他にも「電気抵抗がゼロ!」という答えもあるでしょう。
ここでは皆さんに超伝導とは一体何なのか、簡単に説明したいと思います。
ここで、本題に入る前に、用語について 一つ前置きをしておきましょう。 「ちょうでんどう」を漢字で書くと「超伝導」と「超電導」の2種類があります。 どちらも正しい用語なので、皆さん 新聞や本などではどちらも目にしたことがあるかと思います。でも、我々の研究室では通常「超伝導」を使い、 以後この研究室のページでも「超伝導」と書きます。
これは何故かというと・・・
英語では“superconductivity”なので、直訳すれば「超伝導」の方がふさわしいのですが、
電気抵抗ゼロで電流が流れる、という現象を示す言葉として「超電導」とも呼ぶのでこれも正しいわけです。
ということで、慣例的に、基礎的分野などでは「超伝導」の方を用いることが多く、
産業等の応用分野では「超電導」を主に用いています。
このため、我々は基礎的な研究の方の「超伝導」の方を使います。
だから、本などで調べていただくと、「超伝導」とあるところは基礎的研究に、 また「超電導」とあるところは応用的研究に関連した内容になっているはずです。一度注意して見てみてください。
それでは本題に入りましょう。
「超伝導」とは何なのでしょうか? まず、超伝導に必要な条件としては低温が挙げられます。 一部の金属やセラミックスでは、それらの物質を低温まで冷やしていったとき、 ある温度(超伝導転移温度、Tc)を境に、その温度以下で次のような現象が起こります。
- 電気抵抗がゼロになる
- マイスナー効果を示す
これらの性質を示す物質の状態を「超伝導状態」といいます。