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超伝導って何だろう?
電気抵抗ゼロとは・・・

これは読んで字の如く、電気抵抗が無くなります。 普通はご存知の通り電流のあるところには必ず抵抗が存在します。しかし、超伝導状態になった物質では この本来あるはずの抵抗がゼロになってしまうという性質があるのです。

電流とは物質中の電子がある一定方向に流れることにより起こります。 通常、個々の電子は自由に運動しているので、どうしても物質中にある障害物(物質の欠陥など)や表面に ぶつかってしまいます。つまり、電子は障害物にぶつかりながら進んでいるのです。 これにより電気抵抗が生じるのです。

しかし超伝導状態にある物質中では、驚くことに電子が2つのペアが1組になって、しかもバラバラに動くのではなく、 みんなで一緒に秩序だった運動をするようになります。これにより、抵抗のもとになっている物質中の障害物を うまくよけて進むようになります。このために電気抵抗がゼロになるのです。

つまり、超伝導状態にある物質でリングを作り、電流を流すと通常は抵抗があるために減衰してなくなってしまう はずの電流が、減衰せず流れ続けるということです(これを「永久電流」といいます)。

また抵抗がないということは、その物質にいくらでも大きな電流を流すことが出来る、ということになります。 (通常の金属に大きな電流を流していくと、その電気抵抗のため、だんだんと「熱」を生じるようになり、 この熱によって自分自身を焼き切ってしまう、ということが起こり得ます。しかし電気抵抗がゼロであれば 電流による熱が生じないためにこのようなことは起こりません。)

電力貯蔵

これを利用して電力貯蔵などへの応用も考えられており、また超伝導マグネットが実用化されています。 現在、超伝導マグネットはリニアモーターカー(山梨でテスト走行中)や MRI(核磁気診断装置の略で大きな病院には必ずある装置です)などに既に用いられています。

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